富士の国から鉄軌道はじめます!

乗り物好きなとある静岡人による鉄道・飛行機・船をメインとした乗り物系ブログです。撮影記や旅行記を中心に書いています。

4/6:平成の終わりに富士の裏側で昭和と平成の鉄を楽しむ-下吉田駅で今はなきブルトレ車両を見る

さて、河口湖駅でフリーきっぷを買ったら最初の目的地である下吉田駅へ向かいます。

 

 

富士急でJRの211系に乗車-貴重なボックスシートの普通電車

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211系0番台普通高尾行き。1日1往復だけ設定されている211系の富士急乗り入れ運用です。

同時に1000形系列が数を減らす富士急線内の普通電車では貴重なクロスシート車が使用されることもある列車です。

やはり富士山の絶景が見どころの富士急線内では景色を楽しみやすいボックスシートでないとね。

 

昭和鉄:今や貴重なブルトレを楽しめる下吉田駅ブルートレインテラスへ

 

列車は下吉田駅に到着。一見するとそれほど乗降客が多くなさそうな駅ですが、なぜか皆さんぞろぞろと降りていく。一体ここに外国人受けしそうな場所なんて…

 

それはそうと本来の目的であるブルートレインテラスへ行きましょう。

ここは読んで字のごとく寝台客車、通称ブルートレインの客車1両が保存されています。

土休日には車内も見学でき、急行はまなすをもって定期運行が終了したあの青い寝台客車、ブルートレインの思い出に浸れる国内では貴重なスポットなのです。

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展示されているのは14系寝台車 スハネフ14 20です。

昭和47年に製造された開放式B寝台車で、2010年3月の寝台特急北陸の上野発ラストランで最後部に連結されていた車両です。

ヘッドマークは富士を掲出。これはかつて国鉄との直通列車で運転されていたふじにちなんでとのこと。

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行先は「 富士 西鹿児島」。随分と粋なことをしてくれるでないの。それもそのはず西鹿児島は 九州新幹線開業とともに鹿児島中央に改称されてしまい過去のものに。

もはやプレミアものです!

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製造銘板と所属表記。上の南シナは関東南鉄道管理局 品川客車区を表す電略。

かつて存在した田町車両センターの前身です。

現在は車両センターとしての機能は廃止され、留置線のみとなっていますが、当時は九州・東海道ブルトレの一大拠点だったそうです。

 

懐かしのブルトレ車内

 

車内に入るとしましょう。

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昭和の香りが漂う開放式の二段寝台が並ぶ車内。客車寝台といったらこの内装です。

平成生まれの私も何度も乗っただけに懐かしさすら感じられました。

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2つの二段寝台が向かいあう配置の1区画。

プライバシーは気になりますが、寝台車では一番旅情を感じさせるのがこれなんです。

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寝台に座ってみました。寝っ転がったりくつろいだりするにはちょうどいい空間ですが、いざ寝るとなった時の寝心地に関しては少々疑問があります。

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富士の車内から富士を眺める。愛称である富士の麓でのんびり余生を過ごす14系寝台車は日々眺める富士山に何を思うのか。

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開放式寝台の一つの特徴的な設備である栓抜き。瓶飲料が主流だった昭和の遺物です。

時代とともにペットボトルに世代交代し、末期にはほとんど使われることはありませんでした。特徴的な説明書き

 

フタのかどをひつかけて ビンを上へこじる

 

分かりやすいイラスト付きで説明されています。個人的にはこじるという表現がいつもいつも新鮮に映るんですよ。語感からなんとなくてこの原理で蓋を開ける動作が想像できてしまう、この表現を考えた人は天才としか思えません。

 

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こちらは先頭部寄りに1つしかない寝台が片方だけの区画です。

実際に座ってみると目の前が壁なので窮屈さがありましたが、向かい合わせではないのでプライベート感と落ち着きを感じました。

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おっ梯子が引き出されていますね。では上段に上ってみましょう。

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上段は片持ち式。上から落下防止のバンドが下がっています。

窓がなく車窓は楽しめませんが、その分屋根裏部屋的な空間でカーテンを閉じれば外の明かりをあまり気にせず落ち着いて過ごせそう。

何より奥に荷物置き場があること。これで寝台をフルに使えてゴロンと寝ころべてしまえますね。

 

寝台以外の車内設備も時代を語る

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寝台と並ぶ国鉄型寝台車の第二の主役?的な通路の折りたたみいすです。

バタンと引き出す簡単なものです。寝台列車ではよくこの椅子に座って車窓を眺めている人を見かけましたね。

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蛇口が洗面台と一体化した国鉄型の一種の名物である洗面台。

真ん中の穴は痰壺。この穴の中に痰を吐いて流すそうです。当然今の車両にはついていません。

昭和の香りのこの洗面台も国鉄特急車両の置き換え進行で次第に見られなくなっています。

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給水機、これもまた昭和の遺物。

うーん、ブルトレの車内はまるで昭和の鉄道の遺物博物館だ。時代とともに移り変わる車内設備……一つとってもその時代を無言で物語る装置となるのです。

時代に取り残された古いものは色褪せつつも車両が生まれた時代を乗車する私たちに語り掛けるのです。

 

ブルートレイン以外の展示車両-下吉田は昭和の車両展示場

ブルートレインテラスに展示されている車両はブルートレインだけではありません。

次はブルトレ以外の展示車両を見ることにしましょう。

 

167系湘南色カットモデル

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ブルートレイン14系の脇に展示されていた167系車両の運転台部分。

生首が晒されているように見えてしまいます。

元はフジサン特急2000形の部品取りとして1両分購入し、同形式廃止後カットモデル化されてこの場所に置かれています。

塗装は、当初は別のカラーだったのですが、展示の際デビュー時の湘南色に復元されています。

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車内及び運転台には入れず、後ろからガラス越しに覗くことになります。

 

フジサン特急2000系

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現在の8000系が運行開始になる前、フジサン特急として走っていた2000系です。

元は国鉄165系を改造したパノラマエクスプレスアルプス。2002年から2016年までフジサン特急として運用され、最後の急行型165系の貴重な生き残りとして活躍しました。

車体に描かれた富士山のマスコットキャラクターは一つひとつ違い、それぞれに設定があるという手の込んだもの。

1号車の車内はジョイフルトレイン時代の内装をそのまま生かして展望車として使用されました。

 

貨車

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かつて富士急行では貨物輸送が行われていたという歴史があります。その際使用されていた貨車が展示されています。

 

前後に展示されているのはワフ1と2。緩急車として南海電気鉄道から譲渡されました。中央の無蓋車ト104は昭和4年製。以前は車内にも入れましたが、今は外から見るだけ。

 

いずれもすべて昭和の時代の車両たち。下吉田駅ブルートレインテラスは昭和の車両展示場といってもいいかもしれません。

 

最後に

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5000形トーマスランド号が置いてありました。

今年の2月23日に引退し、ブルートレインテラスに展示されるために下吉田に搬入されました。

なおこの先代トーマスランド号は4月27日からブルートレインテラスで公開が始まりました。

 

さて、次は富士山駅へ向かいます。

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6500系「トーマスランド20周年記念号」と6000系。

右の6500系は元205系ハエ28編成。埼京線最後の205系としてファンから人気の高かったあの編成です。

富士急に譲渡された後はなんかド派手なフルラッピングに生まれ変わっちゃいました。

 

6000系は元205系量産先行試作車。別名田窓車ともいわれ、ファンの間から人気のあった編成です。

 

にしてもこの時期の下吉田駅はホームから人がこぼれ落ちそうで危なっかしいな。