「鉄の塊」に揺られて

撮ったら乗るぞ乗るなら撮るぞ。乗り撮り大好きな管理人による乗り物系ぶらり旅&撮影記です。

6/1:乗ってみた!岳南電車の名物夜景電車

 

ikazuchidddara.hatenablog.jp

 ↑前回のこの記事の続きです。

 

岳南富士岡駅で放置もとい留置されている機関車たちを眺めて30分ほど時間を潰したら、いよいよ今回の岳電訪問のメイン夜景電車に乗車します。


日没前なのでまだ「夜景」とは言えないのですが。

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やってきたのは8000形8001編成 吉原祇園祭のヘッドマーク付きです。

見たところ特に何の変哲もない普通電車ですが……よく見てください2両目の照明が消えているようです。

乗り込んだらさっそく2両目へ。やっぱり2両目のみ電気が消えていました。

これが夜景電車ならではの見どころの一つ。車内から夜景を見えやすくするために後方2両目のみ室内灯を消した状態で運行しています。

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車内の明かりは非常灯のみの薄暗い空間の2号車。窓もほとんど開けられており、乗客の皆さんはかぶりつくように車窓を楽しんでいます。こんな体験は滅多にできないでしょう。

 

 

また車内では岳南電車の運転士による車窓案内もありました。

 

岳南富士岡駅発車後すぐの打鍾式踏切(絶滅危惧種!)や須津駅からちらっと見える新幹線、神谷駅のUCC工場から漂うコーヒーのいい香りなど少々ネタを交えた車内案内は聞いていて面白かったです。

神谷駅のコーヒーの香りは言われるまで気づきませんでした。確かに窓が開いていたのでほんのりとそれらしき香りが車内にも漂ってきました。

そうそう絶滅危惧種の打鍾式踏切は岳南江尾駅手前にもあるのです。

岳南江尾駅

日没前なので夜景とはまだ言えない夜景電車は終点の岳南江尾駅に到着。

折り返し時間の間少し駅構内を見て回ることにします。

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8000形8001編成の反対側吉原寄りのヘッドマークは「静岡DC」でした。

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富士山の裏側富士急行から来た9000形(元1200形)と。9000形はデビュー当時からほとんど午前中しか運転されていないようで、午後はご覧のように岳南江尾駅に留置されています。

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駅のすぐそばを走る新幹線を流してみました。

駅舎の「岳南江尾駅」の文字…なんですが感じが違いますね。特に「江」と「驛」は旧字体です。

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これは江尾駅の駅舎が岳南電車が開業した当時のままの状態でずっと使われているためで、駅名表示も開業当時のまま残されているためなのです。
鉄道施設に昭和のローカル線の残り香がある岳南電車、経営再建のためにもこれら昭和の遺産を観光資源としてPR材料にしてもいいのではないでしょうか。

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ここの名物掲示板。以前は駅を訪れた人たちの交流の手段として使われてきたツールですが、もはやローカル線の一部の駅でしか見られない近代遺産です。

おや、前回訪問時とは書かれていることが変わっていますね。

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もう一度8000形と9000形の並びを撮影して再び夜景電車に乗り込みます。

日没時間を過ぎて夜景を楽しむには程よい暗さになってきました。

 

夜景電車1往復目復路-いよいよ本格的な夜景観賞の時間

夜景電車は岳南江尾駅を発車して吉原駅へと向かいます。発車直後に2号車の室内灯が再び消灯、非常灯だけの薄暗い空間となります。

まだ薄明るかった往路とは違い、復路は程よい暗さとなって名実とも「夜景電車」に変身します。

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先ほど訪問した岳南富士岡駅の機関車群たち。

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7000形7001単行の岳南江尾行きと交換。夜のローカル線らしくなってきましたね。

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岳南富士岡~比奈駅間の広い貨物ヤード跡地。跡地といってもレールはまだ敷かれており、かつて岳南電車が富士の製紙工場の貨物輸送で活気に溢れていた時代を物語っています。

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比奈駅に到着。駅舎内に鉄道模型店がある駅です。人気のないホームは夜のローカル線。

駅舎側から見ると暗闇の中ホームの明かりに照らされた電車がポツンと停まっている姿がまるで映画のワンシーンのように見えるのだとか。

実際にこの駅はももクロのメンバーが出演した映画のロケ地でもあり、この比奈駅の夜景シーンが効果的に使われたそうです。

 

比奈~岳南原田間-岳電屈指の工場夜景ポイント

 

比奈駅を発車したらこの夜景電車の見どころである工場内を通過する区間へ。

日本製紙の敷地内を突っ切るルートを走行する岳南原田までの区間は岳南電車屈指の工場夜景が間近で見られるベストポイント。電車もこの区間は速度を落として通過します。

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製紙工場の高い煙突と巨大なプラントが近づいてきました。

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ぶれてしまいましたが、線路の上を通るパイプを潜り抜けるところです。

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闇に浮かび上がる工場の建物。夜景というよりは何かのホラーゲームに出てきそうで不気味さが漂ってきます。

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線路の真横にもパイプが張り巡らされています。こういうのをゆっくり見られるのも夜景電車ならでは。

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遠ざかる製紙工場。パイプが張り巡らされている敷地は…ジャングルだ。

なおこの区間には日本製紙の従業員しか渡れない踏切もあるのです。

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非常灯だけで暗い2両目。日没後で暗さも往路より増して夜景観賞にはぴったり。

ただし周りをよく見ないとほかの乗客とぶつかったり足を踏んでしまうことも。もちろん足元には十分注意!

 

ジャトコ前~吉原-第二の夜景ポイント

 

吉原の市街地を抜けてジャトコ前を発車して次は終点の吉原駅。新幹線の高架をくぐったら、吉原駅手前第2の夜景観賞ポイントへ差し掛かります。

ここは日本食品化工富士工場があり、運河越しにその姿を眺めることができます。

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目の前に大きなタンクが

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夜の闇に浮かび上がる工場と煙突の組み合わせ。こちらは私たちが思い浮かべるような一般的なイメージ通りの工場夜景です。

 

そして夜景電車は吉原駅に到着しました。この日はもう1往復しますが、時間の都合上1往復目でおしまいにします。

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東海道線ホームに移動する途中またしても昭和の遺産を発見。

もう見られなくなったと思われた忘れ物の黒板が吉原駅に生き残っていたとは。

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所々見られる旧字体の文字に交じって「パスモ」の文字。いやはやまさかこんなものが忘れ物として書かれるとは。

 

最後に、2往復目の発車時間が次の東海道線の発車時刻より前だったということで、待ち時間に夜景電車の吉原駅発車の様子を撮影。

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暗闇の中ぽつんと停まる8000形。このあと2両目の照明が消えるのです。

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発車直後2両目だけ照明が消えました。そして夜景電車は再び夜の岳南電車を江尾まで走り去っていきました。