「鉄の塊」に揺られて

広く浅くゆるくがモットーの乗り物系ブログです。 鉄道・飛行機・船の撮影記や旅行記を中心に書いています。

デビューしたてのJAL AirbusA350に搭乗してみた話

9月1日にJALのAirbusA350が営業運航を開始しました。

旧JAS機材を含めると2011年に退役したA300以来、JAL生え抜き機材では初のAirbus機となるだけでなく、日本の航空会社ではJALが初運航となります。

 

私自身A350には過去5回搭乗したことがあり、A350自体の乗り心地はある程度分かっているとはいえ、やはり日本の航空会社が導入した新機種となればつい乗ってみたくなるもの。

 

ということで、営業運航開始から2週間以上経った9月18日にこれに乗るためだけの福岡遠征に行ってきました。

 

JALのA350とご対面

 

今回搭乗する便はJL317便福岡行き。A350が固定で入る便のうち1本です。

雨の降る羽田でさっそく今回福岡までお世話になるAirbus350-900 JA01XJとご対面です。

保安検査場を抜けたときからドキドキワクワクが止まらない。やっとあの機体に乗れるんだって思うと。

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JAL AirbusA350-900 JA01XJ

機体そのものは慣熟飛行の時から3回ほど見てはいるものの、やはり実際に乗る前となると特別な感じがします。

後部には赤く「AirbusA350」の文字が入っているのがちらっと見えます。

このロゴは1~3号機に入っており、1号機は赤、2号機はシルバー、3号機は緑とそれぞれ色が違うのです。

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A350の特徴、曲線を描いたレイクドウィングチップ。手を挙げて挨拶しているようにも見えます(^o^)丿←こんな風に

JALのは赤色…ですがどうも旧塗装の太陽アークにそっくりなんです。

 

いざ機内へ

 

初めて乗るJALのA350をまじまじと眺めていたり、なんやら時間つぶししているとあっという間に搭乗開始の時間です。いよいよ初めてJALのA350に足を踏み入れます!

少々高級感漂うドアサイドの内装に迎えられ、後方の普通席へ。

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こちらはクラスJシート。短距離国際線仕様のビジネスクラスシートを少々簡略化したようなもの。

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そして今回搭乗する普通席の座席です。最近のトレンドらしい軽量薄型シートです。それでも国際線エコノミークラスとほぼ同型のものが使用されています。

 

誤解がないように言っておきますが、私が例示した国際線はJALのものではありません念のため。

またこの座席は冬ダイヤから営業運航を開始した国内線仕様のB788にも使用されています。

 

普通席座席回り

着席したらまず座席回りのチェックを。

座り心地はやはり長距離国際線機材(他社ですが)と同じものが使用されているだけあって、背部のホールド感がよく従来より快適性が向上していました。

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JALに導入されたA350の特長は、JAL国内線機材では初の全クラス全席シートTV完備。

エコノミーでも大きめのモニターが搭載されています。

これで小さいスマホの画面を覗き込むようにしてビデオプログラムを見ることがなくなりました。

あと機内エンタメでいえばLive Tvも搭載されていますが、機内Wi-Fiの日テレNews24やG+は提供されておらず、Sports24だけって。

 

最初の画面は座席番号と行先の風景写真と言語選択メニューが表示されています。

配置からして、キャセイの最新タイプのStudioCXとおなじやつでしょうか。

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モニターの下にはマガジンポケット。安全のしおりや機内販売の冊子が入っていますが、なにか1つありませんね。大事な旅のお供「SKY WARD」がない!

実は機内エンターテインメントシステムの電子書籍にあったりするんです。しかしなぜか表示できず。これはクレームものでは。

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モニター下部にはマガジンラックと電源、二つ折り式のテーブル、その下にはシートポケット。

テーブルをコンパクトな折りたたみ式にしたことでよりスペースに余裕が生まれ、そのスペースを有効利用することでより使いやすい機能的な配置とシートテレビの大型化を同時に実現してしまう秀逸なアイデアです。

電源も他社では肘掛け下にあり、使いづらく隣に気を遣う必要がある残念な機能になっているところもありますが、背面に付けてくれるとこれらの問題もすべて解決。とても使いやすいです。

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A350-900の安全のしおりです。酸素マスクは787と同じ中央列はタグを引くタイプです。

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A350のサイン類は液晶パネルに1つにまとめられています。

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鶴丸と太陽アークもどきのレイクドウィングチップ。

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暇なのでテイルカメラのライブ映像を。機体のほぼ全体が眺められるため地上作業の様子が丸わかりなのです。

 

定刻通り羽田空港を出発。雨の降る中プッシュバックが始まりました。

 

こちらも新品。新しくなった安全ビデオ一言感想。

 

さて、JALの安全ビデオですが、今年9月から新しいものに変わりました。

 

press.jal.co.jp

 


機内安全ビデオ~皆さまの安全のために~

一言でいえば非常に具体的かつわかりやすい内容でした。

 

もし安全のために守るべきことを守らないとどうなるかという観点からも説明している→視覚に訴えることで、乗客により意識させることができる。

場面が従来よりも臨場感があり具体的。特に脱出用スライドの乗客目線は斬新だなと思った→緊急時の行動をより具体的にイメージさせることができ、落ち着いて適切な行動を取りやすくする。

 

CGが従来より出来がいい。無駄に近代的。

なぜか実写のCAの制服が現行のものだが、来年の制服変更後はどうなるのだろう?

 

最近は奇をてらった内容の安全ビデオが目立つ中、非常時の対応や安全のために守るべきことを乗客に具体的にわかりやすく伝えるという本来の目的を重視した機能性のある安全ビデオという点で評価すべきものだと思います。

 

さて、話を元に戻して機体は離陸滑走路のRWY05へ。

 

離陸~福岡空港へ

 

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雨の羽田をテイクオフ。

A350名物?のテイルカム映像から。機体の背中がばっちり映るこのアングルは臨場感があって個人的に好きなのです。

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東京湾上空を大きくグルーっとループを描くように旋回。福岡線は横須賀方面へは抜けず、川崎市上空から内陸部へと抜ける出発経路で出ていくのです。

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機体はあっという間に雲の中へ。強い揺れが来るのか?と思いきや意外にも思ったほど揺れることなく、5分程度で雲の上へ。

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カーボン構造となったことでより大型化されたA350の窓。その大きさがわかりやすいように窓も入れて機外の景色を撮影してみました。

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相変わらず機体と地図の比率が合わず、巨大な飛行機がドーンと飛ぶこのタイプのフライトマップ。。。一体どこを飛んでいるのか分かりづらい。

結局頼りになるのは機内Wi-Fiに接続して見るFlight radar24。f:id:ikazuchidddara:20191101152641j:image

福岡線は富士山の山梨県側を飛行します。静岡側とはまた違う姿が見られるはずですが、この日は雲の下。

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こちらはコックピットビュー。様々な視点から楽しめるこのタイプのフライトマップで一番好きなアングルです。高度とスピードが計器風に重なって表示されてHUDを見ているような気分です。

地形のグラフィックも繊細かつリアルでより実際の景色に近いのもいいですね。

この日みたいに下が雲で見えないときでも地上の眺めがイメージしやすいですね。

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機内はほぼ満席。最新機種ということで一度乗ってみたいと思った人が多く、人気が高かったのでしょう。

 

琵琶湖上空を通過したあたりから徐々に雲が取れ始め、伊丹空港上空付近からようやく地上が見えてきました。

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広島県上空から瀬戸内海の島々です。

 

福岡空港着陸へ

 

山口県上空に差し掛かったあたりから徐々に高度を下げ始め、着陸態勢へと移行し始めます。初のJALA350搭乗ももうすぐ終わりに近づいてきました。

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本州と九州の境目関門海峡と関門橋が見えてきました。海は日本海と太平洋、陸は本州と九州をつなぐ交通の要衝です。ようやく九州上空へ入り福岡空港への着陸は間近。

玄界灘上空に入ったところでベルトサインが点灯。どうも着陸はストレートで進入する16ではなく、南側で大きくターンする34のようです。

 

玄界灘上空で大きくターンして高度を下げて福岡市上空へ進入。

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眼下に見えるのは海の中道。

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福岡市街地と中洲の繁華街上空を飛行。16ではこの後すぐ着陸ですが、34だと空港西側を飛行してさらに左旋回を2回行って着陸します。

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福岡空港が見えてきました。手前が国際線、奥が国内線です。

上空から見ると建物が密集した地区に滑走路1本にターミナル2つを詰め込んで、それでいてトラフィックが多いという大空港にしては手狭ぶりがよく分かるかと。

特にぎりぎりまで詰め込みました感があふれる国内線エリアは出発到着機が重なった場合、タイミングによっては地上待機時間が長くなり頻繁に遅延が発生することが問題視されているのだとか。

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ここからが34アプローチならではの見どころである左旋回、通称福岡カーブ。

住宅地上空を大きく2回旋回してファイナルへと入ります。地上から見てもなかなかの迫力ですが、結構なバンクを取る上に眼下に広がる住宅地も相まって圧倒されてしまいそう。

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左旋回を終えてランウェイ34に正対してファイナルに。やはり着陸直前はテイルカメラの迫力ある映像で楽しむのがいいですね。

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福岡空港Rwy34に着陸。

着陸後は待たされることなくスポットイン。

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雨の羽田出発時とは打って変わって福岡は快晴。
約2時間のJALA350初搭乗はこれで終わりとなりました。

 

総括すると

 

最大の特長であるエンジン音の静かさは優秀。

窓が大型化されて窓側主義者にはうれしい限り。

あまり体感はなかったが、カーボン製の機体になったことで実現した空調システムや与圧の改善で従来の機体より快適性が向上しているらしい。

全席シートテレビ付きの国際線レベルの普通席でわざわざ上級クラスを予約しなくても十分快適。

 

乗り心地、快適性は期待通り。

 

何か特別なことといったら、出発・到着時の機内アナウンスでA350について触れられていたことぐらいでしたね。

 

JALの新しい翼A350は現在3機が運航中。就航路線は羽田-福岡・新千歳線で本数も就航当初より増えています。2月以降は那覇線にも就航し、今後ストレッチタイプの-1000も含め続々と投入が進められていきます。

 

エンジン音が静かで、全席シートTV付きの最新の座席を搭載して乗り心地や快適性が従来より大幅に向上したA350を、今のANAの787みたいにより体感しやすくなる時も近いかもしれません。